晩秋の風景を求めて 河津七滝の見どころ、アクセス、駐車場、紅葉の見頃時期 静岡県河津町
関東からも日帰り圏内で紅葉が比較的遅い時期に訪れます伊豆では、11月下旬から12月上旬頃に紅葉が見ごろを迎えます。今回のカタスミ日記は、晩秋の河津七滝の紅葉と見どころをご紹介いたします。
河津七滝ってどんなところ?
伊豆半島の河津町は、早咲き桜の河津桜が有名な町となりますが、山間部の天城に近いエリアには、河津七滝があり、大小さまざまな滝を楽しむことができる渓流となっております。
国道414号線の河津ループ橋の下をくぐり、駐車場の設置されている七滝エリアに向かいますと、河津川沿いには、850mほどの片道1時間の散策を楽しむことができる遊歩道が整備されております。
ただ実際には、駐車場より北側(上流側)に整備されております遊歩道の長さは850mほどとなりますが、駐車場より南側(下流側)に位置しております大滝も含めて散策をしますと、片道約1㎞ほどの散策になろうかと思われます。
河津七滝は、よく片道1時間ほどの散策コースという形で紹介されますが、ゆっくり散策しますともう少し時間が掛かるのかな、という印象となっております。
「河津七滝」は、「かわづななだる」と読み、伊豆半島ジオパークサイトのひとつにも指定されており、大小さまざまな滝の他、火山の溶岩が冷えて形成されます柱状節理なども観賞することができるようになっております。
晩秋の散策 河津七滝 紅葉の見頃時期
紅葉の見頃時期が比較的遅いこのエリアでは、例年11月後半から12月上旬にかけまして、紅葉の見頃時期を迎えます。
また、11月20日(土曜日)より12月10日(金曜日)までは、「伊豆天城路河津秋まつり」と題しまして、スタンプウォークラリーなども開催されております。
圧倒的な紅葉感を感じられるような紅葉の名所とは異なりますが、美しい渓流に彩を添えるような形で色づく紅葉で、季節を感じながら散策を楽しむことができるスポットとなっております。
七滝巡りはどこから巡る?
絶対に見逃せない大滝と初景滝
大滝
七滝すべてを巡るのは少々大変だと感じます場合には、初景滝と大滝に的を絞って観賞を楽しむのも宜しいかと思われます。
河津七滝の中で最も南側に位置し、七滝の中で一番大きな滝となります大滝。
高さが約30m、幅7mほどの滝で、玄武岩の崖から豪快に流れ落ちる滝となっております。
滝壺近くの河原周辺は、露天風呂などが設置されております温泉旅館の私有地となっており、一般観光客は滝まで少し距離のある展望台からの観賞となります。
また展望台までの遊歩道は坂道が続く遊歩道となっており、帰りが上り坂となりますので、体力的に少々辛い部分もありますので、多くの方が一番最後に観賞しているように感じられます。
しかしながら、筆者は一番初めに大滝から巡ることをお勧めしたいと思われます。
河津七滝の大滝と双璧をなす初景滝までの間には、出合滝とかに滝があり、初景滝まで到達した時点で、時間に余裕がある、あるいは体力的に余裕がある、という場合は、その先にありますへび滝、えび滝、釜滝まで足を運んでみる巡り方をお勧めしたいと思われます。
河津七滝の遊歩道につきましては、釜滝の先から別のエリアに続く遊歩道(ハイキングコース)も続いておりますが、特に自家用車にて訪れました場合には、遊歩道を折り返す形で散策することとなりますので、時間と体力と相談しながら、折り返すポイントのことを考えますと、一番南側の大滝から順に北側(上流側)に向かって散策することをお勧めいたします。
初景滝
河津七滝と申しますと、初景滝を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
平坦な遊歩道は初景滝までということもあり、実際初景滝で折り返す方も多いようにも見受けられます。
小説「伊豆の踊子」にも登場します七つの滝。小説に因みまして、初景滝のの前には、「踊子」と「私」のブロンズ像が設置されております。
初景滝につきましては、高さが約10m、幅が7mほどの端正な滝で、また滝壺が美しいことも特徴となっております。
大滝と初景滝の間には出合滝、かに滝
出合滝
2つの川の流れが出合い一筋の流れとなる場所にあります出合滝。恋愛成就のパワースポットとも言われております。
高さが約2m、幅2mほどの滝で、滝壺の水の青さが印象的な滝となります。
また出合滝のすぐ傍にも別の滝があり、決して大きな滝ではございませんが、こちらも美しい滝となっており、併せて観賞を楽しみたいところかと思われます。
かに滝
出会い滝よりも上流側に位置しておりますかに滝は、高さが約2m、幅1mほどの小さな滝となりますが、周りの岩肌と森林、青い滝壺のコントラストの美しい滝となっております。
また、かに滝の付近は少し公園風の広場となっており、紅葉の色づきも感じることができるようになっております。
更に遊歩道を進むとへび滝、えび滝、釜滝
へび滝
初景滝の脇にあります階段を上ってゆきますと更に釜滝まで向かうことのできる遊歩道が続いております。
ここから先の遊歩道につきましては、駐車場から初景滝までの歩きやすい平坦な遊歩道とは異なり、所謂渓谷などにあります川に沿って整備されております曲がりくねったアップダウンのある狭い遊歩道となります。
極度に足場が悪いという場所はございませんので、歩きやすい服装でしたら難なく散策を楽しむことはできるものと思われます。
へび滝につきましては、高さが約3m、幅が2mほどの滝となりますが、滝の両岸の玄武岩の模様が蛇のうろこのように見えることからへび滝と名付けられております。
また滝壺の美しさも特筆に値するもので、特に良く晴れた日の日の当たっている時間帯には美しい滝壺を観賞することができるようになっております。
えび滝
へび滝より河津踊子滝見橋を渡り、遊歩道を先に進みますと遊歩道の分岐があり、左手に進みますと、えび滝がございます。
しかしながら、えび滝の周辺からは、台風15号被害により一部遊歩道が通行止めとなっており、現在は、えび滝をベストな位置から観賞することができないようになっております。
通行止めとなっております地点付近からえび滝を望みますと、上の写真のような視界となってしまい、残念ながら高さが約5m、幅3mのえび滝の全貌は観賞することはできない状態となっておりました。
釜滝
遊歩道を先ほどの分岐まで戻り、今度は右手に進みますと、釜滝に向かうことができるようになっております。
遊歩道の階段を少し上ってゆきますと、釜滝をすぐ間近で観ることができる展望台があり、迫力の釜滝を楽しむことができるようになっております。
釜滝は、高さが約22m、幅が2mほどの落差のある一筋の美しい滝となっておりますが、対岸の柱状節理の崖のスケールの大きさも見どころの一つかと思われます。
河津七滝 アクセスと駐車場
河津七滝へのアクセスにつきましては、公共交通機関では、伊豆急行線河津駅より修善寺行き東海バスにて25分ほど、「河津七滝」バス停下車、そこより遊歩道の散策となります。
静岡県賀茂郡河津町梨本379-13付近
自家用車にてのアクセスにつきましては、東名高速沼津インターより車で1時間20分ほどとなっており、「河津七滝」バス停のございます七滝観光センターに無料の観光用駐車場も設置されております。
また河津ループ橋の下にも、無料の駐車場があり、そこからループ橋を下から覗いてみることもお勧めとなり、早春には河津桜のお花見を楽しむことができますスポットにもなっております。
終わりに
今回のカタスミ日記は、河津七滝の晩秋の風景をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
河津七滝につきましては、平日は混雑が皆無のスポットとなりますので、密を避けて観光を楽しみたい方には平日がお勧めのスポットかと思われます。
また七滝周辺は、河津七滝温泉となっており、温泉宿もありますので、これからの季節、温泉で暖まりながら、のんびり散策を楽しむこともお勧めとなっております。
まだまだコロナウイルス感染拡大状況は予断の許さぬ状況が続いておりますが、密を避け、人との距離を保ちながら、周りを意識しながら、観光を楽しんでいただきたいところかと思われます。
2021.11.30記