懐かしい風景 荻ノ島環状集落の茅葺き屋根のある風景 新潟県柏崎市
梅雨の長雨ですくすくと稲が育ち、田園の緑の美しい季節になってまいりました。今回ご紹介いたします新潟県柏崎市の荻ノ島環状集落は、田んぼを取り囲むように集落が形成されており、茅葺き屋根の家屋と共に田んぼの美しい里山となっております。
田んぼと茅葺き屋根の長閑な景色 荻ノ島環状集落
茅葺き屋根のある集落としましては世界遺産にも登録されております岐阜県の白川郷が有名なところとなりますが、その白川郷とは異なる雰囲気の茅葺きの里、荻ノ島環状集落を今回はご紹介いたします。
荻ノ島環状集落では、集落の全40世帯のうち半数ほどが茅葺き屋根の家屋が残っていると言われておりましたが、近年では過疎化と高齢化により茅葺きの維持が困難となってきつつあり、現在では10軒ほどの茅葺きの家屋が残っております。
荻ノ島環状集落は、その名の通り、田んぼを囲うよに民家と道路、水路が一体となって形成されている環状の集落となっております。
一周が800mほどの散策路があり、歩いてぐるっと集落を一周りすることができ、長閑な景色を楽しむことができます。
圧倒的な茅葺き屋根の家屋の数ではございませんが、田んぼが中心となり、その周りに茅葺きの建物、背景に山の緑と青い空、田舎とはこういう所のことを言うのだよね、という絵にかいたような景色が眼前に広がります。
白川郷の茅葺きの家屋は、人が手を合わせて合掌する形に似ていることから、「合掌造り」と呼ばれておりますが、こちらの茅葺きの家屋は「茅葺中門造り」と呼ばれております。
主に北陸から東北の豪雪地帯の沿岸部に伝わる建築様式で、茅葺きの建物に玄関部分を付け加えたように張り出したL字型の外観を持つ家屋が特徴となっております。
農林水産省が選定する「美しい日本のむら景観百選(日本の農村百選)」にも選ばれており、次の世代に伝えてゆきたい美しい里山の風景を奏でております。
観光地という華やかな雰囲気はあまり感じられず、長閑な景色や綺麗な空気を静かに楽しみたい方にはお勧めのスポットかと思われます。
荻ノ島環状集落 アクセスと駐車場
荻ノ島環状集落は、山間部に位置しており、公共交通機関にてのアクセスは少々大変な部分があろうかと思われます。
公共交通機関では、JR信越本線柏崎駅よりバスにて「岡野町車庫前」にてバスを乗り換え、「荻の島」バス停下車となっております。
バスの本数が少ないことが予想されますので、お出掛けの際には事前に時刻表などをご確認の程お願い申し上げます。
新潟県柏崎市高柳町荻ノ島1032付近
自家用車にてのアクセスにつきましては、北陸自動車道柏崎インターより約23㎞、車で40分ほどとなっております。
荻ノ島環状集落内にあります松尾神社の向かい辺りに、見学者用の駐車場が整備されておりますので、自家用車で訪れる際は、指定の場所に車を駐車した上で、徒歩にて散策していただきますようお願い申し上げます。
終わりに
今回のカタスミ日記は、日本の原風景とも言えます田んぼと茅葺き屋根の家屋、緑の山々の景観を楽しむことができます新潟県は柏崎市の荻ノ島環状集落をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
深い山間の地域にある集落で、辺りは豪雪地帯でもありますので、冬季に訪れます場合は、気象情報などにもご注意の上、お出掛けしていただきますようお願い申し上げます。
まだまだコロナウイルス感染拡大状況は予断の許さぬ状況が続いておりますが、密を避け、人との距離を保ちながら、周りを意識しながら、観光を楽しんでいただきたいところかと思われます。
2021.07.11記