【花だより】2023年12月14日現在 ヒマラヤザクラ(ヒマラヤ桜)の開花状況 さくらの名所散策路・長浜海浜公園・熱海高校前原木 アクセスと駐車場 静岡県熱海市
季節の花の開花状況や紅葉の色づき見頃状況をタイムリーにお届けする「花だより」のコーナー。今回のカタスミ日記は、2023年12月14日に撮影いたしました熱海市のヒマラヤザクラの開花状況をお届けいたします。
さくらの名所散策路・長浜海浜公園・熱海高校前原木 ヒマラヤザクラ(ヒマラヤ桜)の開花状況
静岡県熱海市に位置しております「さくらの名所散策路(四季の道)」は、2017年(平成29年)に完成しました海を見渡すことのできます高台の散策路(通学路)で、伊豆多賀駅と熱海高校を結ぶ760mの歩行者専用道路となっております。
当時県知事に「日本一美しい通学路」とまで言わしめたさくらの名所散策路でございますが、沿道には86本のあたみ桜が植えられており、1月から2月にかけまして「日本一早咲きの桜」を楽しむことができるようになっております。
そのようなさくらの名所散策路でございますが、あたみ桜のほかにも14本のヒマラヤザクラが植えられており、日本一早咲きの桜よりも更に早い11月中旬から12月中旬頃に見頃を迎えます。
今回のカタスミ日記は、2023年12月14日に熱海市の長浜海浜公園からさくらの名所散策路を訪れてみましたので、写真を交えながら、ヒマラヤザクラの開花状況をお届けしてまいりたいと思います。
ヒマラヤザクラは、ヒマラヤが起源と考えられております桜の野生種のひとつで、インド、ネパール、中国南西部の標高が1,200mから2,400mの高山の森に生え、樹高が高いものでは30mにも及ぶ高木の桜となっております。
花の色は主に桃色で、河津桜よりもやや淡いピンク色の花を咲かせる木が多いものの、木によって個体差がございまして、色の濃いもの薄いものまちまちで、淡いものでは真っ白い花を咲かせるものもあるようでございます。
もともと日本には自生していない桜の品種となっておりますが、日本でのヒマラヤザクラの起源としましては。1967年(昭和42年)に東京大学留学中のネパールのビレンドラ元国王(当時皇太子)が伊豆を訪れた際に桜と梅の種子を献上し、その返礼として翌1968年(昭和43年)に約900粒のヒマラヤザクラの種子が贈られてきたのが起源と言われております。
いただいた種子を市営熱海農場で播種したうち60本ほどが開花いたしましたが、現在残っております当時の原木(親木)は熱海高校近くの法面の1本のみとなっております。
ただ現在では熱海市内各所にヒマラヤザクラの若木が植えられており、さくらの名所散策路のほかにも長浜海浜公園でも29本のヒマラヤザクラを楽しむことができるようになっております。
また熱海市外では、愛知県豊橋市の普門寺や東京都品川区の戸越公園などでもヒマラヤザクラを楽しむことができるようになっております。
さて、随分と前置きが長くなってしまいましたが、海岸沿いの長浜海浜公園に車を駐車し、お花見散策を楽しんでまいりたいと思います(さくらの名所散策路並びに熱海高校近くの原木には駐車場はございません)。
長浜海浜公園入口の満開のヒマラヤザクラの木を横目に眺めながら、熱海高校近くのヒマラヤザクラの原木(親木)を目指します。
原木にて。
原木は熱海高校の門の前の細い坂道を100mほど下りました法面に植えられております。
公園としまして整備されるほど広い土地ではなく、JR線傍の法面に植えられているロケーションで、広さに余裕がございませんので撮影目的で訪れます場合には広角レンズを持参しました方が便利かと思われます。
原木は、なかなかの大木で見上げるような形でのお花見となりますが、法面でございますので木の真下まで行くことができないのは少々残念なところかと思われます。
熱海高校の門近くの原木を楽しみました後は、高校の裏手から駅に続きますさくらの名所散策路(四季の道)へと向かいます。
散策路の展望テラスにてあたみ桜越しに海を望みます。もちろんあたみ桜はまだ咲いておりません。
さくらの名所散策路では、14本のヒマラヤザクラが植えられておりますが、12月14日現在、開花が確認できましたのは展望テラス脇のこの2本だけ。
他の木に関しましては、既に葉桜になってしまっていたり、あるいは樹勢が衰えてしまったのか幹が切られてしまっていたりと少々残念な状況となってしまっております。
花は咲いておりませんが、やはり「日本一美しい通学路」。
1月になりますと写真右手の枝にあたみ桜が咲き始めてまいります。
反対側(海側)から。
思いのほか紅葉も綺麗な散策路となっており、季節を感じながら散策を楽しむことができるようになっております。
さくらの名所散策路の後は海岸沿いの長浜海浜公園まで戻ってまいりました。
海浜公園のヒマラヤザクラは若木が多く、大木には至ってはおりませんが、無料駐車場完備の気軽に訪れることのできるヒマラヤザクラのお花見スポットになろうかと思われます。
長浜海浜公園では砂浜をのんびり散策できますほか、園内には大型遊具も設置され、地元のご家族連れの方には人気の憩いスポットとなっております。
2023年12月14日現在の熱海市長浜海浜公園のヒマラヤザクラの開花状況としましては、木によりまして開花状況に差がございまして全体的に咲き揃っていない印象となっており、葉が出始めております木がございます一方で、蕾がたくさん見られます木も残っている状況となっております。熱海高校近くのヒマラヤザクラの原木の開花状況としましては、下の方の枝では葉が出始めてきておりますものの、全体的に花が咲いており、見頃の開花状況、さくらの名所散策路のヒマラヤザクラの開花状況としましては何本かは咲いてはおりますものの、咲いております木が少なくなってしまっている状況となっております。
さくらの名所散策路(四季の道)・長浜海浜公園・熱海高校前原木 アクセスと駐車場
さくらの名所散策路(四季の道)へのアクセスにつきましては、公共交通機関では、JR伊東線伊豆多賀駅より徒歩にてすぐとなっております。
静岡県熱海市上多賀75付近(伊豆多賀駅)
静岡県熱海市下多賀1484-22付近(熱海高校)
自家用車にてのアクセスにつきましては、西湘バイパス石橋インターより約27㎞、車で50分ほどとなっております。
しかしながら散策路の付近に観光用の駐車場はございませんので、自家用車にて訪れます場合には、海岸沿いにございます長浜海浜公園(静岡県熱海市上多賀10-1付近)の無料駐車場に駐車し、伊豆多賀駅まで約600m、徒歩にて5分ほどとなっております。
ヒマラヤザクラ(ヒマラヤ桜)の原木につきましては、熱海高校門前の道路脇に原木の看板が立てられておりますので、熱海高校を目印に訪れていただきますと迷うことはないかと思われます(駐車場無し)。
今回のカタスミ日記は、2023年12月14日現在のさくらの名所散策路(四季の道)・長浜海浜公園のヒマラヤザクラ(ヒマラヤ桜)の開花状況をお届けいたしましたが、いかがでしたでしょうか。
季節柄、花の少ない時期ではございますが、一足も二足も早い春を熱海で楽しんでみてはいかがでしょうか。
2023.12.15記