【花だより】2024年6月25日現在 バイカモの開花状況 十日市場・夏狩湧水群 長慶寺(長慶禅寺)の梅花藻 アクセスと駐車場 山梨県都留市

 季節の花の開花状況や紅葉の色づき見頃状況をタイムリーにお届けする「花だより」のコーナー。今回のカタスミ日記は、2024年6月25日に撮影いたしました長慶寺の梅花藻の開花状況をお届けいたします。

 

十日市場・夏狩湧水群 長慶寺(長慶禅寺)バイカモの開花状況

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/250sec 50mm

 山梨県都留市に位置しております長慶寺は、1462年(寛正3年)天台宗行者大淵阿闇梨が長慶庵として開創したのが始まりで、その後1570年(元亀元年)五峰東源禅師により臨済宗に改宗した古刹となっております。

 現在は臨済宗妙心寺派の寺院で石頭山長慶禅寺とし、 東方薬師瑠璃光如来をご本尊として祀り、眼の薬師として信仰を集める寺院となっております。

 長慶寺のございます都留市夏狩地区は、湧水の豊富な地域となっており、「十日市場・夏狩湧水群」としまして平成の名水百選にも選出されている地域となっております。

 長慶寺の境内も湧水に囲まれ、身近に清らかな湧水を感じながら参拝をすることができるようになっておりますが、清流にしか生育しないと言われます梅花藻も見られ、涼し気に咲く白い花が夏の風物詩にもなっております。

 バイカモは、キンポウゲ科の多年草で、初夏から初秋にかけまして1cmから2cmほどの梅に似た白い花を咲かせますことから「梅花藻」と名付けられた水草となっております。

 本州以北に広く分布はしておりますが、冷涼で流れのございます清流にしか生育しないことから、希少な植物で、多くの地域で絶滅危惧種にも指定されている植物となっております。

 バイカモの見られます場所としましては、滋賀県米原市醒井(醒ヶ井)の地蔵川が全国的にも有名なところとなっておりますが、関東近県では、山梨県都留市長慶寺のほか、静岡県三島市の三島梅花藻の里と源兵衛川や福島県郡山市の清水川などでも楽しむことができるようになっております。

 長慶寺の梅花藻の見頃の時期としましては、例年5月下旬頃から咲き始め、9月頃までが見頃の時期となっております。

 今回のカタスミ日記は、2024年6月25日に長慶寺を訪れてみましたので、写真を交えながら、バイカモの開花状況をお届けしてまいりたいと思います。

SIGMA sdQuattro iso100 F7.1 1/80sec 18mm

 写真には写ってはおりませんが、本堂右手に参拝者用無料駐車場が設置されておりますので、車を駐車し、本堂に参拝いたします。

 長慶寺の梅花藻につきましては、本堂前の薬師洗眼の水、「八大竜王」傍の池、薬師霊命水源、境内前の側溝の4箇所で楽しむことができるようになっております。

SIGMA sdQuattro iso200 F5 1/60sec 18mm

 まずは本堂前の薬師洗眼の水から。

 眼鏡池とも呼ばれ親しまれております薬師洗眼の水でございますが、バイカモの花が咲き始めております。

 眼鏡池では大量に梅花藻が発生しているところはあまり見かけたことはございませんが、小さな池で梅花藻を間近に観賞できますので、接写にはお勧めのスポットになろうかと思われます。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/50sec 18mm

 水面近くで撮影してみました。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/125sec 29mm

 次は境内から南西方向の道路脇にございます「八大竜王」傍の池でございますが、こちらでもバイカモが咲き始めております。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/100sec 26mm

 少し引いて撮影。

 写真をご覧いただきますとお判りになられますかと思われますが、見頃のピーク時の群生にはほど遠い状況で花数はそれほど多くはなく、まだ咲き始めの域を出ていない印象になろうかと思われます。

SIGMA sdQuattro iso200 F6.3 1/160sec 31mm

 続きまして、境内から50mほど西側に位置しております薬師霊命水源の梅花藻。

 東屋も設置されております水源池でございますが、ピーク時には雰囲気のございます梅花藻の写真が撮影できるお勧めのスポットでございますが、6月25日現在、見頃と申しますほどではないにしろ、かなり花数が増えてきている状況となっております。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/160sec 50mm

 流れを入れて低めのアングルで撮影。

 バイカモは、流れのございます冷涼な水辺にしか育たず、流れのない池には育成しない水草となっております。

 バイカモの養殖基地としまして整備されている三島梅花藻の里は別にいたしまして、米原市の醒井(醒ヶ井)の地蔵川や三島市の源兵衛川もそうでございますが、湧水が豊富で意外と水の流れが早い清流でございますのが印象的で、雨が降った後の増水時には水流が強すぎてバイカモの花が流されて少なくなるようでございますので、何日か晴れ間の続いている時がバイカモのお勧めのタイミングになっております。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/500sec 18mm

 さて、長慶寺を訪れて意外とここの存在を知らずに帰ってしまう方も多いかと思われますが、境内前の南側の側溝にも梅花藻が群生しております。

 側溝の高さ(深さ)がございますので梅花藻までの距離が遠いことと、味気ない側溝ではございますが、この側溝には安定して梅花藻が群生し、6月25日現在、見頃を迎えております。

SIGMA sdQuattro iso100 F9 1/125sec 200mm

 望遠で撮影いたしますとこの様になり、たくさん咲いておりますのがお判りいただけますかと思われます。

SIGMA sdQuattro iso200 F5.6 1/200sec 50mm

 2024年6月25日現在の長慶寺の梅花藻の開花状況としましては、エリアによりまして開花状況に差がございまして、全体としましてはまだ咲き始めの域を脱していない開花状況となっておりますが、長慶寺南側の側溝ではたくさんの梅花藻が開花し、見頃の状況となっております。

2024年7月17日現在 最新開花状況

 

十日市場・夏狩湧水群 長慶寺(長慶禅寺)アクセスと駐車場

SIGMA sdQuattro iso100 F9 1/100sec 54mm

 長慶寺(長慶禅寺)へのアクセスにつきましては、公共交通機関では、富士急行線十日市場駅より約1.2㎞、徒歩にて20分ほどとなっております。

 山梨県都留市夏狩240付近

 自家用車にてのアクセスにつきましては、中央道都留インターより約4.7㎞、車で10分ほどとなっております。

 本堂前に参拝者用無料駐車場が設置されておりますが、周辺道路は狭小な道路となっておりますので、車の運転にはご注意の程お願い申し上げます。

 今回のカタスミ日記は、2024年6月25日現在の長慶寺の梅花藻の開花状況をお届けいたしましたが、いかがでしたでしょうか。

2024年7月17日現在 最新開花状況

 夏狩地区は豊富な湧水が流れる水路がたくさんございまして、水辺散策が心地良いエリアでございますが、周辺には太郎次郎滝などもございますので、ゆっくりと水辺散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

2024.06.27記